遺言書は、書いた人の最終の意思として非常に重要な書類です。
しかし、内容がどれだけ正しくても、形式が不備だと無効になることがあります。

その中でも多いのが、日付の書き忘れです。

自筆証書遺言は「日付・氏名・押印」が必須

自筆証書遺言は、
全文・日付・氏名を自書し、押印すること
が民法968条で定められています。

つまり、
日付が書かれていない自筆証書遺言は無効です。

また、
「令和◯年春頃」「吉日」などの曖昧な日付も、無効になる可能性があります。

なぜ日付が重要なの?

日付が必要な一番の理由は、
複数の遺言書がある場合に「どれが最後の意思か」を判断するためです。

遺言は何度でも書き直すことができるため、
最も新しい日付の遺言書が有効になる(民法1022条・1023条)
というルールがあります。

日付がなければ、

  • いつ書かれたものか
  • 古いのか新しいのか
    判断できず、効力を認められなくなることがあります。

2通以上の遺言書が見つかった場合は?

遺言書が複数見つかった場合は、
日付が最も新しい遺言書が有効です。

これは

ただし、
一番新しい遺言に形式の不備(署名・押印・日付欠落など)がある場合は無効になり、
その前の有効な遺言が効力を持つことになります。

正しく残すために

遺言書の形式不備は、想像以上に多いものです。
日付・署名・押印など、基本の部分を見落とさないことが大切です。

遺言は、ご自身の想いを確実に伝えるための大切な手続き。
不安がある場合は、行政書士などの専門家に相談しておくと安心です。

法的根拠

民法968条(自筆証書遺言)
1 自筆証書遺言によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。

民法1022条(遺言の撤回)
遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、その遺言の全部又は一部を撤回することができる。

民法1023条(遺言の撤回の効力)
1 前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす。

岡部あき子(行政書士)
小江戸川越より、行政書士事務所開業準備中のあれこれをお届けしています。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の相談に応じるものではありません。

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